昨夜はなんと、1967年のシャトームートンロートシルトを飲ませていただいてしまいました
2018−1967=51。
なんと51年ものです

お値段は恐ろしくて聞けませんでしたが、値段以前の問題で、自分が生まれるよりも前に誕生し、51年もの間、世界中で愛される5大シャトーのワインが飲まれずに目の前にある、ということにまず感動しました
ラベルやキャップシールが傷んでいるあたりにも、51年の歴史を感じます
しかし、液漏れもせず、アッパーからミドルの間くらいの量が保たれていて、非常に良い状態で保管されていたのではないかと予想されます。
ちなみに、オールドビンテージワインで、目減りしていないワインはありませんので、ネックの状態のビンテージというものは、存在しないです。
ですが、目減りしすぎてしまうと、やはり酸化の可能性が高まりますので、オークションなどでは目減りの具合も価格に反映されるのです。

抜栓する際には、超緊張
まず、どんなに保管状態が良かったとしても、ビンテージワインの寿命は個体差もありますが30〜50年と言われており、50年を超えるとブショネと呼ばれる
ブション(コルク)に起因する品質劣化が起こっている可能性もグッと高くなります。
これは、酸化とは異なり、コルクの腐った香りやカビ臭がワインに移ってしまった状態です。

さらに、液漏れしていなかったとはいえ、酸化して劣化してしまっている可能性もあります。

さらに、抜栓の際、古いワインほどコルクは柔らかくボロボロになっているため、中にコルクが入ってしまう可能性が高確率であります。
本当はソムリエナイフで開けた方が、コルクが折れにくいそうですが、折れやすいと言われているT字タイプのオープナーで奇跡的に綺麗に抜栓出来ました

そのお味は…
酸化、劣化どころか、開栓直後からまろやかで、しっかりとした味わいです
ビンテージワインは、抜栓直後は、味が薄かったり、渋みが強すぎたりで、「うーん、こんなものなのかぁ」ということも多いのですが、最初から最後まで、時間をかけて、少しづつ空気を含ませ、味わいの変化を楽しみながら、ゆっくりと味わいたいと思わせる素晴らしいワインでした

今年のお正月に1978年のムートンロートシルトを開けましたが、さすがに51年もののビンテージワインを飲むのは初めてで、素晴らしい経験をさせていただいてしまいました

貴重なワイン、貴重な体験をありがとうございました
私も働かないとだ

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